ハンガリーというのは麺の宝庫と言ってもいいかもしれません。
ハンガリーにはチガテースタやノケドリなど、個性的な麺が豊富にあります。
そして今回紹介するのはタイトルにもある通り、ゴロゴロもちもち食感がたまらないタルホニャです。
それでは本編どうぞ!
目次
タルホニャとは?起源は実はトルコ?

タルホニャもまたチガテースタやノケドリと同じく卵麺の1種になります。
水、小麦粉、卵を材料に練り上げ、乾燥させて作られます。
形は上の写真のような小さなキューブ状のものから丸っこいものまで様々です。
タルホニャが初めて言及されたのは16世紀のことで、16世紀というとちょうどハンガリーがオスマン帝国の統治下にあった時期と重なります。
諸説ありますが、タルホニャはトルコのタルハナから影響されてできたのではないかと考えられています。
このように食べ物から世界史が垣間見えるのもまたハンガリーの魅力ではないでしょうか。
さて、そんなタルホニャですが乾燥させた状態は小さくても調理すると驚くほどに膨れ上がります。
膨れ上がったタルホニャの食感はまさにゴロゴロもちもちです。
基本的に煮込み料理のお供になることが多いですが、サラダに使われることもあります。
タルホニャを調理してみよう!
滞在中に実際にタルホニャを使う機会があったので早速調理してみました。
タルホニャの調理は2段階に分けられます。
ずばり、「炒める」と「茹でる」です。
1.炒める

麺類は基本的に茹でるものが多いのですが、一部例外もあります。
タルホニャの場合は茹でる前に軽く炒める工程があり、この点では北アフリカでお馴染みのクスクスと似ているかもしれません。
炒める際はタルホニャにも風味を持たせるため、サロンナ(豚の背脂肉の燻製、ベーコンに類似)又はラードと一緒に炒めることも多いです。
今回はサロンナとタルホニャを一緒に炒めました。
2.茹でる

タルホニャとサロンナを炒めたら次は水を投入します。
水の量については考え方は鍋たきご飯より若干多い程度で考えます。
市販のタルホニャは200gで売られており、タルホニャ200gに対する水の量は230㏄をやや上回る程度と考えていいでしょう。
乾燥した状態の小ささでは考えづらいですが、タルホニャの茹で時間は驚愕の20~25分です。

茹で上がると写真のようにふっくらと膨れ上がっているのがよく分かります。
なお、余談ですが水の量が少ないと天かすのようなサクサク感とモッチリ感が同時に存在する不思議な味わいになります。
完成!煮込み料理と一緒に♪

タルホニャが茹で上がってお供になる料理も完成したらいよいよ盛り付けです。
今回は牛肉とトマト、パプリカをふんだんに使ったペルケルト(Pörkölt)という煮込み料理と一緒にいただきました。
膨れ上がったタルホニャがさらにペルケルトの汁を吸うのでゴロゴロもちもちなだけでなく、ペルケルトに溶け込んだ肉汁からパプリカの風味まで存分に楽しめます。
タルホニャはどこで食べれる?買える?

タルホニャは外食で食べれる機会はあまり多くはないように思われます。
少なくとも筆者の経験上において外食でタルホニャを食べれたことはまだ一度もありません。
ですのでメニューにタルホニャの文字があればぜひ召し上がっていただきたいです。
他方で、スーパーに行くと必ずと言っていいほど市販のタルホニャを見かけます。
写真のような200g入りの袋だと小さく見えますが、なんだかんだで米1号相当はあるので使い過ぎは禁物です。
ハンガリーでタルホニャに巡り合ったらぜひお召し上がりを!

今回はハンガリーが誇る個性派の麺の1つ、タルホニャについて紹介しました。
乾燥した状態では考えられないほどゴロゴロもちもちとした食感、そこに煮込み料理の汁を吸わせるともう堪らない以外に言葉が見つかりません。
外食でタルホニャを見つける難易度は高いですが、もし外食先でタルホニャに遭遇した際にはぜひ召し上がってください。
ゴロゴロもちもちとした堪らない食感が待っています!