ハンガリーの食文化

クレープとは言わせない!変幻自在なハンガリーの国民的料理パラチンタ(Palacsinta)を紹介!

最初に申し上げますと、見た目は確かにクレープに似ているかもしれませんが、クレープとは意地でも言わせたくない筆者です。

今回はそんなパラチンタ(Palacsinta)を紹介していきます。

この料理、これでもかというくらい食べ方が変幻自在です。

パラチンタ(Palacsinta)ってそもそもどんな食べ物?

出典元:"Photo 105346624 | Palacsinta © Denis Belyaevskiy | Dreamstime.com"

パラチンタは小麦粉とミルク(又は水)を主材料とした厚さ数ミリにも満たない極薄パンケーキのようなものです。

材料は通常のパンケーキと殆ど変わらず、薄くなっている程度の違いなのでそこはクレープ生地によく似ています。

基本的に各家庭ごとで作って食べることが多く、外食でパラチンタを目にする頻度はあまり多くはありません。

ただ、最近では一部の公園でパラチンタスタンドがみられるようになるなど、外食でも目にする機会は増えてきています。

そんなパラチンタの食べ方は本当にバリエーションが豊富なので詳しくは事項以降でじっくり解説します。

食べ方その①:ぐるぐる巻き

中に入っていたのはハム&チーズ

これぞパラチンタの定番の食べ方、食材などをとにかくぐるぐる巻きにして食べる方法です。

パラチンタにはどんな食材をぐるぐる巻きにしてもいいです。

定番はジャムや粉砕したクルミ、アーモンド、カッテージチーズなどですね。

最近ではNutellaを巻いた罪深い(美味しいという意味で)ものもよく見かけるようになりました。

個人的には粉砕したクルミとココアパウダーを一緒に巻いて食べるのが好みです。

これだけ聞くとパラチンタはデザートかと思われるかもしれませんが、おかずとしても食べられます。

パラチンタを使ったハム&チーズなんていうコンビネーションもあり、これも美味でした。

食べ方その②:包み焼き時々ソースがけ

出典元:"Photo 65171683 | Palacsinta © Caviarliu | Dreamstime.com"

パラチンタの中に肉や野菜などの具材を詰め込んで包み焼きにするという食べ方もあり、これもまたクセになるくらい美味です。

パラチンタの包み焼きとしては写真にあるようなハンガリー東部のホルトバージ(Hortobágy)地域の郷土料理であるホルトバージ・フショシ・パラチンタ(Hortobágy husos palacsinta)と呼ばれる肉入りパラチンタが特に有名です。

肉の包み焼きパラチンタはもちろんのことですが、パプリカを効かした特性ソースも美味しそうですね。

なお、肉入りパラチンタ以外にもほうれん草をソース状にして包み焼きにしたパラチンタも美味しいですよ。

食べ方その③:多層焼き(※写真がみつかり次第掲載)

何枚ものパラチンタを多層積みにしてその間に具材を挟んで焼くなんていう食べ方もあります。

それをさらに発展させたのがパラチンタ・トルタ(Palacsintatorta)と呼ばれるパラチンタ・ケーキです。

パラチンタ・ケーキについては町のケーキ屋(Cukrázda)でも見る機会は多いので試してみる価値は十分にあります。

ブダペストでパラチンタ食べれる場所は?

出典元:"ID 107604689 | Palacsinta © Radila Radilova | Dreamstime.com"

冒頭でパラチンタは基本的に家庭内で作られることが多いと申し上げましたが、外食でも食べられないわけではありません。

今回はブダペストに焦点をあててパラチンタを食べれるスポットをいくつか紹介します。

なお、レストランのデザートメニューにパラチンタが入っていることもあるので、よく確認しておくといいかもしれませんね。

ノルマファ公園のパラチンタスタンド

中心部からは離れますが、公園にパラチンタスタンドがある一例としてブダペストのブダ側にあるノルマファ公園のパラチンタスタンドを紹介します。

ノルマファ公園(Normafa Park)はブダペスト版高尾山のようなスポットで、山の上にある公園からはDonau川を挟んだブダペスト市街がよく見える風光明媚なところです。

ハイキングルートもあり、軽くハイキングした後にパラチンタで小腹を満たしてはいかがでしょうか。

以前に訪れたときはチョコクリームと梅のジャムのミックスをいただきましたが、想像以上に相性抜群でした。

なお、パラチンタスタンドはパラチンターゾー(Palacsintázó)と表現されることが多いです。

ノルマファ公園へはブダペスト南駅から21番バスでアクセス!

パラチンタ専門店もある

パラチンタ専門店もないわけではありません。

またブダ側にはなりますが、例えばナジ・パラチンターゾーヤ(Nagy Palacsintázója)という専門店があります。

このパラチンタ専門店は上記の地図以外にも店舗があり、グーグルマップで「Palacsinta」と打つと他にもいろいろなパラチンタ屋さんがヒットしますよ。

なお、筆者はいつもハンガリーにいる親族宅でたらふく食べさせていただいております(笑)。

実は周辺国でも食べれるパラチンタ

出典元:"ID 296753088 | Palacsinta © Iakov Filimonov | Dreamstime.com"

パラチンタは実はハンガリーの周辺国でも食べられます。

歴史的には第1次世界大戦が終わるまでハンガリーはもっと広かったわけですから、その名残として現在でも食べられているということには納得がいきます。

周辺国各国ではパラチンタは下記のように呼ばれていますので、周辺国を周遊される際の参考になれば幸いです。

スロバキア、チェコ、スロヴェニア、クロアチア、ルーマニアではPalačinka(パラチンカ)と呼ばれています。

ハンガリーに来たらぜひパラチンタを召し上がれ♪

出典元:"ID 106408407 | Palacsinta © Denis Belyaevskiy | Dreamstime.com"

パラチンタはおかずにもデザートにもなれる変幻自在な料理です。

筆者はココアパウダーと粉砕したクルミを巻いて食べるのがルーティーンですが、中にジャムを入れてもよし、肉を巻いてもよし、あるい具材を包み焼きにするのもよし!

ハンガリーへお越しの際にはそんな変幻自在なパラチンタをぜひ味わってみませんか?

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