ハンガリー観光

バラトン湖周辺観光!ハンガリーにまさかの仏教聖地!?ザラサーントー村(Zalaszántó)を紹介!

これまでケストヘイセィグリゲットなど、バラトン湖周辺のバラトン湖の見えるスポットを中心に紹介してきましたが、バラトン周辺の山々にはまだまだ底知れぬ魅力が詰まっています。

今回紹介するのはバラトン地域、いや、ハンガリー国内で最も風変わりな村として知られているザラサーントー村(Zalaszántó)を紹介します。

それにしても何があって仏教がこの村に根付くに至ったんでしょうね.....。

ザラサントー村(Zalaszántó)ってどこ?

ザラサーントー村(Zalaszántó)はハンガリー西部の村で、バラトン湖の観光拠点となるケストヘイからは北に17㎞程度離れています。

バラトン湖の北岸側は山がちな地形で、今回紹介するザラサーントー村も例にもれず平地が極めて少ない村です。

村に鉄道は通っておらず、ブダペストから直通してくるバスもないため、ブダペストからの日帰りは控えめにいって難易度が非常に高いです。

そのため、ケストヘイを拠点にすることを強く推奨します。



ザラサーントー村と仏教の数奇な繋がり

ザラサーントー仏塔
ザラサーントー仏塔

今でこそザラサーントー仏塔(ザラサーントイ・ストゥーパ、Zalaszántoi sztupa)を目玉に、ハンガリーでは極めて珍しい仏教の村として全国的に有名になったザラサーントー村ですが、そこにはどんな経緯があったのでしょうか。

経緯を探ってみると、ザラサーントー村が仏教の村として知られるようになったのは比較的最近の出来事のようでした。

仏塔が完成したのは1990年代、チベット仏教界を代表するあの人も来た!

ハンガリーが共産政権から移管して間もないころに韓国の仏法僧がオーストリアからハンガリーの範囲内のどこかで仏舎利(釈迦の遺骨とされるもの)を納める場所を探したのが事の始まりとされています。

1990年時点でザラサーントーに仏塔を建てるのが相応しいとされ、それから僅か3年後の1993年にザラサーントー仏塔は完成しました。

仏塔はチベット様式で建てられており、完成した1993年にはなんとチベット仏教を代表する存在として名高いダライラマ14世もザラサーントー仏塔を訪問しています。

以来、ザラサーントー仏塔はハンガリーのみならず、欧州を代表する仏教の名所(聖地?)として名高いです。



ザラサーントー仏塔を観光しよう

ザラサーントー仏塔は村の中心部であるアーダム通りから徒歩(事実上山登り)で35分程度で着きます。

入場料は特段あるわけではありませんが、日本のお寺や神社のように賽銭箱がありますので、お気持ち程度の額を賽銭箱に入れてから仏塔に入るのがいいでしょう。

チベット仏教寺院でよくみられるマニ車はザラサーントー仏塔にもあり、左から右へ時計回りに歩きながら回しましょう。

なお、チベット仏教では左が「俗」、右が「聖」とされており、これが仏塔を時計回りに歩く理由になっています。

仏塔の近くには土産屋さんもありますので、お香やその他土産物等も購入できます。

営業時間は10:00~18:00!村中心部からのアクセスはこちらから!



ザラサーントーの見どころは他にも!

仏教の村として一躍有名になったザラサーントーですが、見どころは仏塔のみに留まりません。

他にどんな見どころがあるのか見ていきましょう!

ターティカ城跡(Tátika vára)

ターティカ城跡
ターティカ城跡

仏塔から村の中心部を挟んで反対側にあるのはターティカ城跡で、村の中心部から山を登ること約1時間です。

バラトン湖周辺にはセィグリゲット城などに代表されるように数多くの山城が築城され、ターティカ城もその一つでした。

ターティカ城の歴史は欧州へのモンゴル襲来以前、すなわち13世紀以前まで遡ります。

城の名称は築城当時に当地を治めていたターティカ一族に由来するといわれています。

城は最終的にオスマン軍が侵攻した際に猛攻を退けることができず、ほぼ跡形もなく破壊されました。

現在では城跡へのハイキングルートが整備されており、登山しながら歴史のロマンも感じられる場所となっています。

また、城跡からは向かい側にある仏塔はもちろんのこと、天気が良ければバラトン湖までよく見えます。

村中心部からターティカ城跡へのアクセスはこちらからどうぞ!



村内の教会巡りもおすすめ!

恥ずかしながら筆者は実は村内に教会がちゃんとあるということを最近になって知りました。

ザラサーントーの皆様、本当に申し訳ございません。

それはさておき、村内には教会が2か所あり、いずれも村の中心部にあります。

1つは中心部のやや南側にある聖コスマス・ダミアン教会(Zalaszántói Szent Kozma és Damján-templom)があり、もう1つは聖ウェンデル教会(Szent Vendel Kápolna)がバス停のあるアーダム通りにそれぞれあります。

どれもこじんまりとしつつ、如何にもハンガリーの村にいるという、どこか懐かしい感覚を覚えさせてくれる場所です。

ザラサーントーへのアクセス

"出典元:Photo 261422146 © Jerome Cid | Dreamstime.com"

ザラサーントーへのアクセスはバス一択です。

ケストヘイからはシュメグ行(6395系統)のバス(一部時間帯はジェール行1794系統も停車)に乗車してザラサーントーの中心部のアーダム通り(Ádám utca)バス停まで30分~45分の乗車です。

運航頻度はおおむね1時間おきで、運賃は650フォリントです。

ハンガリーで敢えてチベット仏教を満喫してみよう!

今回はハンガリー、ひいては欧州を代表する仏教の村、ザラサーントー村を紹介しました。

仏塔の歴史が浅いとはいえ、あのダライラマも訪れるほど由緒正しいチベット仏教の聖地(名所?)だったとは驚きだったのではないでしょうか。

他にも山城の跡や教会など、見どころはまだまだあります。

ハンガリーに来たらバラトン観光をするついでに、ザラサーントー村で一風変わった体験をしてみてはいかがでしょうか。



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