ハンガリー土産で以前、ピロータクッキーが侮れないと申し上げましたが、魅力的なお土産はまだまだあります。
色々あるのですが食文化が実に豊かなハンガリーにおいて筆者の思い浮かぶお土産の殆どが食べ物です。
そんな中である食材を巡ってこんな疑問が浮かび上がりました。
果たしてパプリカ(今回は乾燥パプリカパウダー)は日本に持ち込めるのだろうかと。
パプリカはハンガリーが名産地であると共に、グヤーシュなどのハンガリー料理を作る上でまさに要となる食材でもあります。
食材とは申し上げましたが、厳密にいえば香辛料と言った方が語弊がないです。
なぜそんな疑問を持ったのか、それは日本の法律(植物防疫法、家畜伝染病予防法)にあります。
植物防疫法と家畜伝染病予防法について
パプリカ云々抜きでも海外旅行をする上で植物防疫法と家畜伝染病予防法は絶対に知っておきたい法律です。
上記の2つの法律を平たくまとめると下記のようになります。
海外からの肉や肉製品、植物の持ち込みに関して輸入検査を受けずに日本国内へ持ち込んだ場合には、家畜伝染病予防法、植物防疫法により、3年以下の懲役又は100万円以下の罰金が科せられます。
JITCO 公益財団法人国際人材協力機構
つまり要するはお土産であったとしても基本的に肉・野菜類の日本への持ち込みは禁止されているということです。
そのため、例えば以前紹介したコルバースにおいては肉製品ですので日本への持ち込みはできません。
ただ、上記の記述でまだ明らかになっていないことがまだあります。
それはパプリカ(乾燥パプリカパウダー)のような香辛料の場合についてです。
生のパプリカはさすがに原則持ち込めませんが、乾燥してパウダーになった、「香辛料」の状態であればどうでしょう。
香辛料と植物防疫法
さて、植物防疫法により野菜の持ち込みは原則できませんが、香辛料の場合はどうでしょう。
そのヒントがJETROにありましたので紹介します。
ほとんどの香辛料は植物の実や種子、地下茎そのものや、それらを乾燥させたものです。輸入植物類に病害虫が付着して日本に侵入することを防ぐために植物防疫法による検査が必要です。ただし、乾燥した香辛料であって小売用の容器に密封されているものは植物防疫法の対象外です。
JETRO 日本貿易振興機構
上記の通り、「乾燥した香辛料であって小売用の容器に密封」されているものであれば植物防疫法の対象から外れるとされています。
つまり、パプリカに置き換えれば「乾燥したパプリカであって小売用の容器に密封」されているものであれば植物防疫法の対象外となるので持ち込めるようになります。
日本に持ち帰れる乾燥パプリカについて
「乾燥したパプリカであって小売用の容器に密封」されたパプリカとはつまるところ上の写真のようなものになります。
スーパーに行けば乾燥パプリカパウダーがプラスチックパッケージに密封されたものがたくさんおかれています。
これであれば「乾燥した香辛料であって小売用の容器に密封」されているので植物防疫法の対象には含まれません。(少なくとも2024年12月時点では)
ただ何度も言いますが、生のパプリカはどのような状態であれ、原則NGです。
スーパーではパプリカペーストも見かけますが、乾燥してない状態なので持ち帰るのは厳しそうです。
日本に持ち帰れるのは「乾燥していてかつ小売用の容器(プラスチックパッケージ等)に密封された」状態の市販のパプリカです。
ちなみに参考までに日本でもハンガリーのパプリカを買えるところはあります。
コツカマチカではパプリカパウダーを始め、様々なハンガリー食品や雑貨などを取り扱っていますのでこの機会に是非チェックしてみてください。
乾燥パプリカを買う前に植物防疫法など関連法は要チェック!
果たしてパプリカは日本に持ち帰れるのかという疑問について、「乾燥した状態であって小売用の容器に密封された状態」のものであれば植物防疫法の対象から外れ、持ち込みができるようになるということでした。
しかし、法律は変わる可能性があります。
そのため、ハンガリーに限らず海外旅行される際にはせっかく買ったお土産が税関で没収されたということがないように、植物防疫法や家畜伝染病予防法などは念のためチェックしておくことをおすすめします。
もしハンガリーでパプリカが買えなくても日本のコツカマチカでも買えますので、併せてご利用ください。