大都市、それも首都となると自然とは程遠いイメージを持つのが普通だと思います。
ブダペストについては温泉があるので、少なくとも自然の恩恵を受けているということはわかります。
しかし、実のところブダペストは温泉に限らず、これでもかというほどに類まれな自然に恵まれた大都市なのです。
ブダペストは一体どれだけ自然に恵まれているのか、さっそく見ていきましょう。
目次
ブダペストといえばドナウ川
ブダペストの自然を語る上で避けて通れないのがドナウ川です。
産業面でみれば国際河川であるドナウ川は内陸国ハンガリーにおいても水運業を活性化させている側面がありますが、純粋に自然という側面で見るとどうでしょうか。
ドナウ川は一見すると茶色くて汚いように見えますが、あれは汚いのではなく、長い距離を流れる中で大量の土砂を削り取っているのでそのように見えるのです。
そしてハンガリーの土地は肥沃、そんな肥沃な土砂を削り取っているわけですから川の中の栄養は豊富です。
そんなドナウ川には大型のコイやハクレンの仲間、ナマズなどが生息しており、川の中の生態系は実は豊かであったりもします。
ちなみに郊外のセンテンドレ(Szentendre)などには川に面してビーチもあったりするので、避暑にももってこいです。
また、大寒波に見舞われると川面が凍結したり、流氷がみられることもあります。
ブダペスト市内300か所以上で湧く温泉
セーチェーニ温泉やゲレルト温泉などに代表されるように、ブダペストは温泉でも有名です。
しかし、一見すると温泉を湧かせるだけの火山活動がとてもあるとは思えませんが、実は温泉を湧かせているのは火山活動だけではありません。
書き出すと大変長くなるのでここでは詳細を割愛しますが、断層のあるところでは温泉が湧きやすいとされています。
そしてブダペストにはちょうど西側のブダ丘陵と東側のハンガリー大平原がぶつかる形でできた断層があり、おかげで温泉がよく湧くのです。
大都市の地下でダイナミックなドラマが繰り広げられていたとは驚きではないでしょうか。
英語にはなりますが、ブダペストの温泉の成り立ちの詳細はロンリープラネットでも書かれているのでぜひ参照してみてください。
高尾山もびっくり!山がとにかく近いブダペスト
先ほどブダ丘陵というキーワードが登場しましたが、これはこのコーナーを説明するで重要なキーワードだったりします。
ブダペストの地形はドナウ川を境に平らな東側(ペスト)と山がちな西側(ブダ)に分かれており、おかげでブダペストの西側にはノルマファ(Normafa)など、数々のハイキングスポットに恵まれています。
都会の喧騒に飽きたらドナウ川を渡ってすぐに山に入ってハイキングできるのもブダペストならではの魅力ですね。
衝撃!ブダペストの地下に水中洞窟!?
そうなんです!
断層の上にあるブダペストの地下には断層の裂け目に地下水が満たされるような形で水中洞窟も広がっています。
ブダペストの地下の洞窟についてはまだ未解明な部分が殆どですが、中でもモルナー・ヤーノシュ(Molnár János)洞窟は温泉水で満たされています。
しかも、ケーブダイバーの資格を持っている方であればケーブダイビングも可能です!
詳細については再び英語で恐縮ですが、ぜひこちらのサイトを参照してみてください。
大都市でありながら自然に恵まれたブダペスト
観光スポットに恵まれたブダペストですが、ブダペストを形作っているのはそれらだけではありません。
ブダペストは大都市でありながら川、温泉、山、さらにはまさかの水中洞窟と、類まれな自然に恵まれた都市になっています。
ブダペストを訪れる際には街歩きに加えて自然も併せて満喫してみてはいかがでしょうか?
なお、大切なことなのでもう1度申し上げますが、ケーブダイビングをする際にはケーブダイバーの資格が絶対条件になりますのでお忘れなく!!