ドナウ川の真珠と言われてもてはやされるブダペストですが、一昔前まで空港からのアクセスに難ありなところでもありました。
2017年に直通バスが開設されてから飛躍的に便利になったわけですが、なにかとLCCを中心に深夜に着く便も多いのでもっと情報が欲しいところです。
ということで、今回はリスト・フェレンツ国際空港(以後ブダペスト空港と省略)からブダペスト市内へのアクセスについて解説していきます。(※2024年12月更新)
なお、日本からハンガリーへのフライト事情については下記からご参照ください。
目次
空港は市内からどれくらい遠い?
ブダペスト空港はブダペストの中心部から約23㎞程度離れたところに位置しています。
決して近くはありませんが、空港にしては比較的市街地に近いといっても差し支えないでしょう。
成田空港やクアラルンプールみたいに中心部から50㎞以上離れたところにあるケースも多いからです。
その意味ではブダペスト空港は比較的市街地に近いといえるでしょう。
空港から市内へのアクセスは基本的に5通り!
ブダペスト空港からブダペスト市内へのアクセスは基本的に4通りあります。
ただし、ブダペスト空港には鉄道が乗り入れていないので一部を除いてバスを中心に使うことになります。
早速みていきましょう。
①一番無難ではある...100E系統で中心部まで一気に直通!
意外なことではありますが、実は2017年までブダペスト空港から中心部まで直通するバス路線はありませんでした。
100E系統は空港を出発すると急行運転を行い、終着のデアーク・フェレンツ・テール(Deák Ferenc tér)まで殆ど停車しません。
終着のデアーク・フェレンツ・テールでは地下鉄が3路線乗り入れており、東京でいうところの大手町駅みたいなところになっています。
運転頻度は概ね10~20分に1本程度で、ブダペスト空港から終着までの乗車時間は40分程度です。
バスが混みあっていれば急いでいない限り後続に乗ることをおすすめします。
なお、日本の空港バスみたいにトランクはないのでその点だけ留意してください。
見た目も中身も本当に普通の路線バスですので(笑)。
あと、運賃は4通りある経路の中で2番目に高いです....。
運賃は2200フォリントで、車内でのクレカタッチ決済も可能!詳しくはブダペスト交通局から!
②乗り換えは発生するけど一番安い!200E系統と地下鉄の乗り継ぎ
2017年に①の100E系統の急行バスが開設されるまではこのルートが主流でした。
200E系統で終着のケーバーニャ・キシュペシュト(Kőbánya-Kispest)駅まで乗車し、地下鉄M3号線に乗り継いで中心部を目指すルートです。
200Eは各停運転を行うため、所要時間は合計で概ね50分~1時間程度です。(接続時間による)
所要時間と快適性(乗り継ぎの有無)については①に敵いませんが、運賃面では700900フォリントと半分以下です。
なお、地下鉄M3号線は100Eの終着になっているデアーク・フェレンツ・テールはもちろんのこと、ブダペスト西駅やネープリゲットバスターミナルなどにも停車します。
さらに余談ですがケーバーニャ・キシュペシュト駅ではデブレッツェン、セゲド方面のインターシティ電車を含む全列車が停車します。
券売機で普通乗車券(1回乗車分450フォリント)を事前に購入しましょう!バス車内で現金決済すると運賃が上がります。
③ブダペスト西駅まで先回り?200E系統バスとハンガリー国鉄の乗り継ぎ
200E系統は空港を出発すると10分も経たない内にフェリヘジ(Ferihegy)駅に停車します。
今も昔もただの無人駅なのですが、ここはかつて駅の目の前にある第1ターミナルが旅客営業していたときのアクセス駅になっていました。(北海道の南千歳駅と状況が似てる...?)
現在では旅客営業は第2ターミナルのみで行われているため、フェリヘジ駅までは200E系統でアクセスすることになります。
さて、この駅は無人駅でありながら快速列車はもちろんのこと、優等列車(インターシティ電車等)を含む全系統の列車が停車します。
そのため、接続がよければフェリヘジ駅からブダペスト西駅まで20分程度で一気にワープすることも可能です。
運賃は市バスの普通乗車券1回分の350450フォリントとハンガリー国鉄区間の運賃530フォリントを合わせた980フォリントです。
なお、インターシティ電車は基本的に快速列車という名の自由席車(普通運賃だけで乗車可)を併結していますが、時々併結していない列車が来ることもあるので留意しましょう。
全席指定席タイプのインターシティ電車には別途指定席料金もかかります!
④実はすごく便利!知られざる直通バス、Flibcoのシャトルバス
そう、実は①の100Eとは別にFlibcoによってブダペスト市内中心部まで直通バスが運行されています。
ただし、経路は100Eとは異なり、デアーク・フェレンツ・テールはガン無視です。
その代わり、ネープリゲットバスターミナル、ブダペスト東駅、ホテルアストリア、ブダペスト西駅、ブダペスト南駅の順に停車していきます。
そう、守備範囲が広いのです!
そしてタクシー以外で唯一ドナウ川の両岸をカバーしているルートでもあります。
運行頻度は30分おきで、事前予約が必要です。
運賃は9ユーロ!事前予約はFlibcoの公式サイトからどうぞ!
⑤一番楽といえば楽(笑)Uber/Boltタクシー
究極的にはタクシーほど楽な乗り物はありません。
ハンガリーでも少なくともブダペストでは日本でもお馴染みのUberタクシーが利用できますが、ハンガリーで幅を利かせているのはどちらかといえばBoltタクシーです。
Boltの仕組みはUberと殆ど同じで、アプリ越しに手配すれば後はこちらですることは何もありません。
見分け方も至って単純で、Boltタクシーには黄色い車体に大きくBoltのロゴが入っています!
Boltの詳細やダウンロードについては公式サイトからどうぞ!
深夜時間帯はどうしよう...?
ブダペスト空港はなんだかんだでかなり遅い時間まで発着があり、23時着の飛行機もそれなりに設定されています。
さて、これだけ遅い時間帯ともなるとさすがに終バスが終わっていたらどうしようかとなるところかと思います。
実際のところどうなのか、みていきましょう。
実は24時間動いているバス
実のところ、ブダペスト空港を発着する全てのバスが24時間運行されています。
ただし、鉄道とメトロについては終電がありますので②(200Eとメトロ)と③(200Eとハンガリー国鉄)については深夜時間帯はおすすめしません。
そのため、深夜時間帯については①の100E系統の急行バスか④のFlibcoのシャトルバスで一気に中心部まで行ってしまいましょう。
或いは⑤のBoltタクシーで一気に宿泊先まで一直線で行ってしまってもいいでしょう。
参考までに...深夜限定のルート
このルートは控えめに言って面倒くさいのであまりおすすめはしませんが、参考までにご紹介します。
先ほど②の200E系統を使ったルートではメトロの終電が終わっていると申し上げましたが、深夜時間帯限定の200E系統を使った経路があります。
200E系統をハタール通(Határ út)まで乗車し、950系統ラーコシュパロタ(Rákospalota)方面行の夜間バスに乗り継ぐものです。
950系統バスは平行するメトロM3号線の夜間代行バスのようになっており、デアーク・フェレンツ・テールを含め、沿線の各駅に停車していきます。
運賃は②と同じです。
ブダペスト空港からのおすすめのアクセス方法は?
今回はブダペスト空港からブダペスト市内までのアクセスについて紹介してきました。
最後にどんな経路があったか、改めておさらいしましょう。
- ①100E系統の急行バスでデアーク・フェレンツ・テールへ直通
- ②200E系統の路線バスでケーバーニャ・キシュペシュトまで乗車し、メトロM3号線へ乗り換え
- ③200E系統の路線バスでフェリヘジ駅まで乗車し、ハンガリー国鉄でブダペスト西駅へ直行
- ④Flibcoのシャトルバスでブダペスト南駅を含めた中心部まで直通
- ⑤Boltタクシーを使う
- (深夜限定)200E系統でハタール通まで乗車し、950系統の夜間代行バスに乗り換え
上記の中で乗り継ぎを考慮すると①、④、⑤のルートがおすすめです。
乗り継ぎがあってもいいので安く行きたいということであれば②、③も含めて検討してもいいでしょう。
深夜限定の950系統への乗り継ぎについては面倒なのであまりおすすめはしませんが、興味のある方はチャレンジしてみてください。
以上、ブダペスト空港からブダペスト市内へのアクセス方法についての解説でした。